蛇神はたくらみ龍神は斬る (8)龍の目

カテゴリー/ その他 |投稿者/ カウンセリングルーム「桜」
2018年11月13日

 

龍の目

 

 しばらくは職場で涙が出そうになると、こっそり抜け出して「生命の実相」をむさぼり読んだ。すると心が落ち着いて、何気ない顔をして職場に戻って仕事を続行出来るのだった。

 

 

 フラクタル心理学の一元の理論から読み解けば、自分がこうなってしまったのは、すべては与えられるものだと思い込んでいる蔓の思考ルートのせいだった。蔓はいつも巻き付く木を探している。子どものときは親に巻き付いて生きている。親が与えてくれる栄養で生きるのが当たり前なのだが、大人になるにつれて自分の足で立つことを覚えていかないといけない。それが分かっている大人の自分もいるのだが、いつまでたっても誰かに巻き付こうとし、与えて貰おうとする蔓のルートが残ったままなのだ。それは無意識の思考ルートなので、なかなか自分で気がつくことも、変えることも難しい。

 理性の脳を使っているときは確かにそれが当り前だと思うのだが、感情の脳に切り替ると途端に依存的な6歳児に戻ってしまうのだ。脳は頻繁に切り替わっていることを当時の私は知らなかった。しかも感情脳で考えたり行動したことを、理性脳は数に入れない。時にはないものとし、時にはあるものとして、自分の都合よく利用することはあっても。

 私の感情脳は、「父は、私のほしいものをもっと与えてくれるべきなのにくれなかった!」と、責めていた。本やテレビを見て派手できらびやかな世界に憧れ、空想の世界を楽しむことばかりしていれば、いつか自分も自動的にそうなれると思っていたのかもしれない。実際は自分が地道に努力し、手に入れた能力だけが、自分の未来に満足や豊かさをもたらすことを知らなかった。父に従って銀行に勤めても、実際は事務をこなす地味な毎日の繰り返しだった。将来結婚したとしても、幸せよりも思いどおりにならない苦労の方が多いことは、亡くなった姉を見ていて感じていた。地道に生きたとしても楽しいことは一つもありそうになかった。

 当時の私は、自分が欲しいものが何ひとつ手に入っていないじゃないか!と父に対して怒り、思い通りにならない人生にヒステリーを起こしていたのだった。

「生まれたまま(自然のまま)が一番でしょ!」

「楽しいのが人生!」

「生れたままが一番」とは、何も努力する必要がないと感じているのだ。「楽しいのが人生」とは、楽しいことしかやろうとせず、それ以外のことはつまらなく無意味にしか感じられないのだ。

これが6歳の私がつくった感情の思考パターンになっていた。

 

なぜこんなに能天気な依存脳になってしまったのか、それは、私が4人姉妹の末子に生れたことも大きく影響していた。(続く)

 

 

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